2026年2月21日 / 最終更新日時 : 2026年2月21日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第50話】ねこの日 二月二十二日。 翔太は朝、カレンダーを見て、ふっと笑った。 「今日は……ねこの日か。」 急いで制服に着替えながら、足元を見る。 まるが、じっとこちらを見上げている。 「にゃ。」 「ごめんな、今日は仕事だ。」 まるは、くる […]
2026年2月14日 / 最終更新日時 : 2026年2月14日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第49話】翔太のバレンタインデー 二月の風は、まだ冷たい。 ショッピングモールの立哨勤務。翔太はいつものように、黄色いベストを整え、まっすぐ前を見て立っていた。 「おはようございます!」 声は、少しだけ弾んでいる。今日は二月十四日――バレンタインデーだ。 […]
2026年2月8日 / 最終更新日時 : 2026年2月11日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第48話】「まるかぶりする、その意味」 「恵方巻、今年は南南東やでー!」 現場の休憩中、崎川先輩がコンビニ袋をガサガサさせながら言った。袋の中から、やけに立派な太巻きが顔を出す。 「えほう…まき?」 翔太は首をかしげた。節分といえば豆まき、鬼は外。正直、太巻き […]
2026年1月31日 / 最終更新日時 : 2026年2月11日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第47話】 翔太、はじめての投票 現場は、日曜の朝の住宅街。今日は珍しく、交通量の少ない現場だった。 「翔太、今日って選挙やな」 隣で立哨している寺中さんが、ぽつりと言った。 「あ、今日なんですね。正直、あんまりピンときてなくて……」 そう答えると、寺中 […]
2026年1月24日 / 最終更新日時 : 2026年2月11日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第46話】寺中さんと通信工事の現場 朝から、現場は落ち着かなかった。 通信工事のバケット車は、止まって作業する時間より、走っている時間のほうが長い。電柱、交差点、歩道橋の手前――少し進んでは止まり、また少し進んでは止まる。 「翔太、行くぞ。次、あの先な」 […]
2026年1月17日 / 最終更新日時 : 2026年2月11日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第45話】二浦部長とシフト表 朝の事務所。二浦部長は、壁に貼られたシフト表とにらめっこしていた。 「……足りん。どう組んでも一人足りん……」 雨予報、夜間工事、イベント警備の重なり。体調不良の連絡、家庭の事情、急な変更。事務所の電話は、今日もよく鳴る […]
2026年1月10日 / 最終更新日時 : 2026年2月11日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第44話】春の七草、母の教え 一月七日の朝。外はまだ冬の冷たい空気が残っているが、台所からはやさしい湯気と、ほんのり草の香りが漂っていた。 「翔太、起きてる?」 母の声に、翔太は布団の中で「はーい」と返事をする。制服の仕事ではない、少しだけゆっくりで […]
2026年1月3日 / 最終更新日時 : 2026年1月3日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第43話】初詣、神社での警備 正月三が日。まだ空気の冷たい朝、翔太はいつもより少し早く現場に到着した。 「今日は神社か……」 鳥居の向こうには、すでに参拝客の列ができはじめている。屋台の準備をする人、家族連れ、カップル。いつもの工事現場とは、まったく […]
2025年12月27日 / 最終更新日時 : 2025年12月27日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第42話】年末の現場で 年末。 街の空気が、いつもと少し違う。 商店街のスピーカーからは、少し気の早い正月ソング。 スーパーの前には、門松と鏡餅。 吐く息は白く、手袋の中の指先がじんわり冷たい。 翔太は、その日も工事現場の立哨に立っていた […]
2025年12月12日 / 最終更新日時 : 2025年12月21日 サイト管理者 翔太の警備日誌 【第41話】音の向こうで、守っているもの その日の現場は、山あいのカーブが続く道路工事だった。ガードレールの向こうはすぐ斜面。カーブの先は完全に見えず、「出会い頭」が一番怖い場所だ。 「今日は片側交互通行。トランシーバー使うぞ」 寺中さんがそう言って、翔太に無線 […]